日本語教室3「音読してみよう(2)」

前回は、音読して「文のリズムが整っているかどうか」を確認しよう、というお話をしました。

今回は、音読して「文面を見ずに、聞いただけですんなり理解できるかどうか」についてお話します。


人の説明を聞いて、それをすんなり理解できるかと考えることは、文を書くときにも役に立ちます。

人は文を読むとき、たとえ黙読しているときでも、頭の中では文字が「音」となって流れています。でもその「音」はかぎりなく小さく思えるかもしれません。

なぜなら、日本語では「漢字」という表意文字を使っているからです。

表意文字とは、文字のひとつひとつが意味を表しているものです。


日本語には、ひらがな、カタカナ、漢字があります。これらが文のなかに混在しています。

文面を見ると、表意文字である漢字が「ひとつの意味のあるかたまり」となって認識されます。

つまり日本語は、漢字が「絵・画」として視覚的に認識されやすい、という特徴をもっているのです。


そういうわけで、日本語の文は視覚と相性が良いのですが、たとえ小さくとも「音」が頭の中に響いているはずです。

そこで、あえて文を見ずに音だけを聞いてみましょう。だれかになにかを伝えたい場合で、音しか使えないときには、なるべく誤解されずに伝わるよう工夫する必要があります。

工夫とは、例えば同音異義語を使わないといったことです。同音異義語とは、同じ読み方をしながら、意味が異なる言葉のことです。
例)「以外」と「意外」。「疾走」と「失踪」。

同音異義語を使うときは、文に必要な情報を付け足して、違った意味にとられないように工夫しましょう。


〈例文〉「なにかおとしたよ」


こう言われた人は、地面に目を落とすかもしれません。またある人は話すのを止めて周囲に耳をすますかもしれません。
つまり、例文は「落とす」と「音(が)する」の意味で使えるのです。

「音(が)する」については、「音がする」というように「が」を入れるのが正確な書き方ですが、「音するよ」と日常会話でも使われています。

言葉は固定したものではなく、時代や場所によって変化していきます。

「なにか音したよ」という言い方も現実の会話では使われるので、例としてとりあげました。

そこで、音だけで正確に伝えようとするならば、次のように言葉を足すとよいでしょう。

〈リライト例〉
「なにか小さな物を落としたよ」(「小さな物」を付け足した)
「なにか奇妙な音がしたよ」(「奇妙な」を付け足した)



★音読してみよう(2)
聞いただけですんなり理解できるか? を意識して文を書く。

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